HFダイポールアンテナの3.5Mへの拡張(その1)


現状は7,14,21,28Mの逆V型DPです
ここに、3.5M帯を追加検討します


2021.10.15





10/15 3.5M帯への拡張検討をしました。
     7Mのトラップコイルと延長エレメントを追加する案です。
     スミスチャートによる設計を使って値を導いてみました。



10/18 10通りのシュミレーション
     数々のボビンや所有する巻き線材料をシュミレーションした結果
     具体案が絞れました。
     左右のエレメントが何m延長可能か測りましたら5m程度でした。
     また下記の3案を見ると、4.5mとすればコイル長も
     PETボトルに収まり、例え、エレメント長が多少伸びても
     対応可能のようです。


   延長エレメント長/ トラップコイル&幅/巻線必要量/7M共振コンデンサ
-----------------------------------------------------------------------------------
      4m 43.3μH  46T  96.6mm 5.7mx2=11.3m 11.6PF
    ◎ 4.5m 34.4μH  54T 113.4mm 6.6mx2=13.3m 14.6PF
      5m 27.6μH  66T 138.6mm 8.1mx2=16.3m 18.2PF
 
使用ボビン:塩ビパイプVP30(外径38φ)
使用銅線:1.2φ(被覆なし)
水引ポリエチレン線0.9φと平行巻

この計算通りに完成するかは未定です。

スミスチャートでの設計の様子(クリックで拡大)
ほか、Excelを使って各種計算を行いました。




10/21 7M用トラップコイルに製作に着手しました。

    巻き線が1.2φと言う事もあり、手首が痛くなってしまいました。
    後日、コンデンサ(3C−2V)を取り付けて共振させてみようと思います。

ボビンに使用する塩ビパイプ(VP30、38φ)の
穴開けや寸法の型紙です。
長さはカバーのペットボトルに合わせ155mmとしました。
ようやく巻き上がったコイルです。 
54巻で、34.4μHの予定でしたが、片方が55巻でした。
巻き始めと終わりが疎巻な状態なので
この際、55巻きに揃えて巻直しました。 


銅線は2.5m長だったので2個所で繋いでます。

共振させるコンデンサの予定は14.6PFです。
同軸長は14.5cmかどうかは分りません。
コンデンサ用の同軸ケーブルは3.5C−2Vしかないので
それを使ってみます。
カバーとして使うペットボトルに収めたイメージです。
ボビン長は155mmでしたが2mm程短い感じが
します。 
ボトルを2mmカットしましょう。




10/22 7mトラップコイルの調整
     共振周波数の目標は 7.10Mhzと思っています。 もしくは、7.12Mhzあたりです。
     (後日、7.130Mhzとしました)

3C−2V同軸コンデンサは20cm(20PF)から始めてみます。
自作ディップメータに周波数カウンタとオシロスコープで
共振周波数を調整しました。

同軸コンデンサは20cmの状態では 6.508Mhzで共振でした。
試しに2cmのカットで約300KHアップしました。

最終的なカットは3.5cmで、7.06MHzあたりに共振です。
(正確にはR側:7.06882Mhzと、L側:7.06245Mhz)

同軸はボビン内に押し込みましたが、まだ2cm飛び出していて
終端をシリコン塗布で固まったら更にねじ込みます。
たぶん、周波数は多少、上がる筈です。
(既に同軸をボビン内に入れて、50KHkzアップしてます)

巻き線にスーパーセメダインを塗布したので、固まった後に
再度、共振周波数を微調整します。 


共振周波数のピークを観測します。
だいたい、ピーク時にで5mV/P-Pが目安で見えます。




10/23 コイルの共振周波数の調整を行いました。

同軸コンデンサで苦戦です。
目標周波数を誤まってました。 7.130Mhz の筈が、7.300Mhzで計算してしまい
同軸をカットし過ぎました。 仕方なく反対側の方を細工してなんとかしました。
同軸コンデンサの長さは158mmと微妙な長さになってます。

周波数調整はコイルの幅調整(疎密)でも可能ですが、なるべくインダクタンスは
大きくして、後ろの延長エレメントを短くしたいと思いました。

この後、同軸コンデンサの露出部分にシリコンを塗って、後日、組み立て予定です。
あとはコイル幅で無理無理、周波数調整しかありません。
目標は7.130Mhzです。

↓コイルにはスーパセメダインを塗って固定しました。(少しべたつきます)






10/24 7Mトラップコイルの取り付け(その1)

午前中にコイルの共振周波数が整ったので取り付け作業となりました。
周波数はR側:7130.53Khz、L側:7131.25Khz。
今までの7Mエレメントの先に付けますが、いろいろ修正が必要です。
とりあえず、延長エレメントは5.5mから始めます。(予定は4.5mです)
取り付けは難航し、南面だけでしたがコイルは接続してますが横になってます。
試しにSWRを見ようとしましたが、7Mは2.0以上。
3.5MはSWRが悪すぎて保護回路が働いてるのかパワーは出ません。
ダミロードに替えるとちゃんとパワーは出ますので故障ではないようです。
続きは明日です。









10/25 コイルの不可解と設計ミスが発覚!

ここに来て以下の3点の不具合発覚です。

1)トラップコイルのインダクタンスの見積もり違い。

  コイルの巻幅が狭いのに気が付きました。 
  内側の巻き数54回の部分を見ると巻幅が99mmしかありません。
  1.2φの銅線と0.9φの水引線の平行巻ですから
  (1.2+0.9)x54=2.1x54=119.7mmの筈でした。20mmも短いのです。
  逆算すると、巻き線間隔は0.63mmしかありません。
  これにより、インダクタンスは見積もりより大きくなってるようです。
  と、言う事は延長エレメントはもっと短くなる感じでラッキー?
  とは行かず、次の設計ミスで、それは怪しくなりました。


2)スミスチャートでの設計ミス

  当初、延長エレメントは4.5mの予定でした。
  これはExcelシートの計算式に余計なインダクタンス(9.5μH)が入った
  ままでした。 9.5μHと言うのは一般的な7Mトラップの事で、これで
  計算すると延長エレメントは8.6m程になりました。
  長すぎるので、別の計算をする時に計算式に残ったままでした。  
  削除して再計算すると、延長エレメントは4.5mではなくて5m以上に
  なってしまいます。 
  求めたコイルのインダクタンスも9.5μH分、小さくなってました。
  

3)トラップコイルの線間キャパシタンスの存在の見落とし

  やけに、同軸コンデンサが短いのです。
  トラップコイルの同軸コンデンサを外して共振周波数を観測しましたら
  18.01Mhzで共振しました。 これから約2.1PFが存在します。


見直しにより、延長エレメント長は、1)によりマイナス方向で、2)によりプラス方向の
修正なりました。
もろもろ、計算し直すと、延長エレメントの長さは4.5mではなく多少長い4.7m
付近になるのではと思っています。
こればかりは実際にアンテナを完成してみないと何とも言えません。



10/26 SWRが無限大!?

3.5Mの拡張工事は終了しました。
21Mと7M共用のエレメント先端に予定通り7Mトラップコイルと延長エレメント
4.5mが繋がった状態です。

しかし、3.5Mを送信すると保護回路が作動するのかパワーが出ません。 
微かに電波が出てるようですがSWRメータの左右の振れは僅か数ミリだけ
振れてますが、それも左右で逆転しています。
これは、SWRが無限大と言う事でしょう。

他の4バンドのSWRを測りましたが大きな変化はなく正常です。
7Mはヒゲを左右で20cm伸ばしたので、その影響だけで出てますが
想定範囲内です。
ちょっと、今後の対策が見つからない状態です。
何が起きてるのか不明です。
7Mを調整して、延長レメントを折り返して見て様子を見てみます。


ページが大きくなったので別ページに移ります(その2)


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